2023.5.15更新
明治以降、名古屋市を中心とする中部地域は、軽工業から重工業への段階的な発展を遂げた。これは、明治時代から新しい事業に果敢に挑戦し、産業の革新をはかり、地域の勃興を担ってきた人々の果敢な努力と発想の転換があったからこそなしえた偉業である。戦前の最盛期には、繊維業、航空機、機械産業で栄え。戦後も、自動車、航空機産業を中心とした一大工業地帯として発展を続けた。現在も、工業生産高は日本一の地域である。わが国における、特定分野のものづくりの中心地ともいえる。中部産業遺産研究会は、ほぼ毎年パネル展を行ってきた。2022年度のパネル展では、前回に続いて、中部地域の産業発展に尽くした産業人、技術者、教育者に焦点を当てる。忘れ去られつつある各人の経歴と偉業を伝える。
主催:中部産業遺産研究会
共催:公益財団法人 名古屋まちづくり公社 名古屋都市センター
後援:名古屋市、愛知県教育委員会、名古屋市教育委員会
支援:公益財団法人 大幸財団
◆ 会 期:2022(令和4)年8月23日(火)~9月11日(日)
休館日: 8月29日(月)・9月5日(月)
◆ 開催時間:10:00~18:00(土曜日・日曜日・祝日は17:00まで)
◆ 観覧料:無料
◆ 会 場:名古屋都市センター(金山南ビル内) 11階「まちづくり広場・企画展示コーナー」
※金山南ビルは、金山総合駅南口を出て右手の複合高層ビルです。
◇会場へのアクセスなど(問い合わせ先)
名古屋市中区金山町1丁目1番1号 金山南ビル内 名古屋都市センター
名古屋都市センターホームページ
◆展示(パネル)内容 ※内容は変更になる場合があります。
Ⅰ革新実業家
Ⅱ技術の革新者
Ⅲ基盤づくり・産業教育
No. | 氏名 | タイトル | サブタイトル |
Ⅰ革新実業家 | |||
1 | 石河正龍 | 常に先を見て事を起こす | 初期綿糸紡績所設立の立役者 |
2 | 鈴木久一郎 | 島田町に光を与えた殖産興業の人 | 島田紡績所の創業者 |
3 | 村松彦七 | 常に生産の増殖、事業興起を企画す | 名古屋産業界に新風を吹き込む |
4 | 初代 片倉兼太郎 | 至誠無息 | 世界一の生糸王 |
5 | 岡谷惣助 | 能く祖先の遺訓に遵ふて、業を励み家を斉ふ | 七宝会社、機械紡績、国立銀行など新規事業創設に尽力 |
6 | 片岡孫三郎 | 諦めない人 | 尾西毛織の雄・片岡毛織物工業の創業者 |
7 | 田中善助 | 精力絶倫、八面六臂の手腕 | 巌倉水力発電所の建設と伊賀鉄道の設立 |
8 | 今井五介 | 終始一貫天職に奉仕せよ | 片倉製糸紡績を設立し地元産業界に貢献 |
9 | 兼松煕 | 不撓不屈の人 | 岐阜の電源開発に力を注ぐ |
10 | 立川勇次郎 | 電気・電鉄事業に情熱を燃やした男 | 大垣の工業都市化を推進 |
11 | 越寿三郎 | ひとすじに郷土の栄え 的にして生きる | 糸(山丸組)、電気(信濃電気)、化学(信越化学)を起業 |
12 | 落合兵之助 | 常に大志を抱き続けて | ドイツ人との友好と鍍金技術の導入 |
13 | 服部兼三郎 | 身に薄く、他に厚い人 | 人材を育て、企業を遺した |
14 | 井元為三郎 | 幸福は我が心にあり | 世界に羽ばたいた輸出陶磁器商の第一人者 |
15 | 蟹江一太郎 | 共存共栄 漸進主義 | 近代野菜加工業を創始したトマト王 |
16 | 岡本松造 | 「ムリ」「ムラ」「ムダ」をなくしたノーリツ号 | 自転車産業の先駆者 |
17 | 伊原五郎兵衛 | 卓越せる識見と手腕 | 伊那谷の電源開発と伊那電気鉄道の創始 |
18 | 遠藤斉治朗 | 仕事熱心で旺盛な研究心 | 替刃剃刀の新時代を築く |
19 | 伊奈長三郎 | 土は水を得て形となり、火を通してやきものとなる | 常滑の近代陶業の開発と発展に尽力 |
20 | 川越庸一 | 温かく飾らない謙虚な人柄 | 軸受専業メーカー・大同メタルの創設 |
21 | 山崎久夫 | 信州・諏訪を東洋のスイスに | 諏訪精工舎で世界一の腕時計をつくる |
22 | 豊田英二 | これまでとは全く違う乗用車を | 「世界のトヨタ」その礎を築く |
23 | 内藤明人 | ロマンチックリアリズム | 国内最大手の総合熱機器メーカをつくりあげた経営者 |
24 | 端山孝 | 人のやらないことをやろう | アンテナのトップメーカー、マスプロ電工を創設 |
Ⅱ技術の革新者 | |||
1 | 土橋長兵衛 | 忘れられた発明家、鉄の長兵衛さん | 日本で最初の電気炉製鋼を開発 |
2 | 吉浜勇次郎 | 責任観念が旺盛 | 豊橋麻真田製造創始と県下初の工業組合発足と発展に邁進 |
3 | 丸山康次郎 | 卓越した語学力のエンジニア | メイキエンジンの父 |
4 | 河合小市 | 発明小市、多くの人々に良いピアノを | ピアノの一般家庭への普及と浸透を目指す |
5 | 竹内芳太郎 | 穏やかな人柄に秘めた強い信念 | 農村改善に尽くした建築家 |
6 | 五明得一郎 | 技術勘の良さは抜群 | 航空機産業の花形技術者 |
7 | 内藤正一 | 技術者のプライドは高く | ブランドネームに翻弄されたキャブトン |
8 | 川真田和汪 | オートバイを浮かせ! | 自動車・バイクの独創的エンジニア |
9 | 林達夫 | 寝ても覚めても電気炉 | 日本一の電気炉メーカーを造り上げた技術者 |
Ⅲ基盤づくり・産業教育 | |||
1 | 西沢眞蔵 | 心血を注ぐも前途なお通し | 枝下用水の開削に尽力 |
2 | 黒川治愿 | 立国のもとは農、農は治水にあり | 愛知の河川土木の礎を築く |
3 | 茂庭忠次郎 | 患苦は池を玉成す | 名古屋下水道の礎を築く |
4 | 池田篤三郎 | 日本初の活性汚泥法 | 名古屋上下水道の基盤を築いた |
5 | 清水勤二 | 僕は前へ進むだけだ | 市立名古屋科学館を創った名工大初代学長 |
6 | 久野庄太郎 | 強い向上心をもって自己研鑽に励む | 文化営農の基礎・愛知用水を築く |
7 | 浜島辰雄 | 愛知用水の為なら死んでもよい覚悟 | 地域住民の汗・涙・血の結晶を地図に |
◆ 日 時:2022(令和4)年9月4日(日)午後1時~4時
◆ 会 場:名古屋都市センター(上記参照) 11階ホール
◆ 参加費:無料
◆ 定 員:80名(当日先着順、受付開始12時30分)
◆ お願い:新型コロナウイルス感染症拡大防止のためマスクの着用をお願いします。
◆「講演会」/「パネル展と講演会」のお問い合わせ
担当:パネル展担当幹事(杉山清一郎)aranzikappa2gmail.com
※直接メールをする際は、を@に変えてください。
講演「今井五介 、久野庄太郎 、浜島辰雄の紹介」 | 寺沢安正(会員) |
講演「五明得一郎 、兼松熙の紹介 」 | 杉山清一郎(会員) |
講演「池田篤三郞、茂庭忠次郎の紹介 」 | 大橋公雄(会員) |